「風立ちぬ」を観た

ついに観た。
駿監督の最後の作品になるかもしれない「風立ちぬ」。


この時代の風景を、
わたしたちは白黒でしか見たことがない。
アニメーションになって、色の付いた戦前の時代を見て、
不思議な気持ちになった。
この時代にだって、間違いなく色があった。
なのになんだか、違和感を感じるような、イメージができないような、
不思議な感覚。


わたしはパートナーをこんなにも大切にできるのかなと思った。
通信手段が少ないこの時代は、
携帯電話のないこの時代は、
現実の人間をより大切にできていたんじゃないかなと思った。
いつでも連絡が取れて、簡単に会える現代は、
人と直接会うことの価値が薄れているような気がした。


この作品の効果音はすべて声で作られている。
だからこんなにも体温があるんだと思った。


主役の声はとてもよかった。
小慣れていないところが、より生々しく感じた。


物体を、忠実に表現しないこと。
これは実は、アニメーションにおいて一番大切なことで、
それがアニメーションの価値だと思った。


今更だけど、描画も脚本も監督もできる駿監督って、スゴイ、と思った。